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選ばれし者達(51)


表示されたメッセージはどうやら、サーバーで何かが起きて繋がらない状態になっている為のお知らせや注意、お詫びなどの羅列だった。

予め、香織から聞いた管理者モードでアクセスを試してみると、何回かの挑戦でなんとか管理画面に入る事が出来た。

ログイン者リストを見ると香織はいないみたいで、自分以外の誰もどこにも入れずに始めの英文の画面を見ている状態だったのが分かった。

愛子自体、何が起きているのかわからないけど、とりあえずはいろいろとステータス画面を表示させて見ると何となく理由がわかりかけてきた。

掲示板は完全にアクセス不能でエラーコードを出して止まっていた。チャットルームには何故か、ログインしていない人の名前が表示されてフリーズしている。続に言うゴースト化状態。

『これって、落ちたって言う状態なのかなぁ』
愛子ははっきりわからないけど何となくそんな気がした。

『どうしよう』
悩んでいる時に、香織がログインして来たのが分かった。

愛子は香織に電話して聞いてみようと思い、携帯電話に手を伸ばした時に突然に掲示板のアクセスが遮断されたのか【相手先サーバーから接続が遮断されました。】と表示された。

愛子はもう一度接続をしてみた、すると今度は文字の羅列ではなく動物のサイだろうか?5色のマスクを被ったキャラクターが出て来た。

『今度はなに??』
愛子が呆気に取られていると5匹揃って変身ポーズを決め。

【お詫び戦隊 五面なサイだー!】

と吹き出しが出てポーズを決めていた。

愛子は『五面なサイだー』と言う文字を見て、一瞬理解出来なかったが、理解した瞬間に笑いが止まらなくなってしまった。

笑いが落ち着いた頃に手に持っていた携帯電話に香織から偶然電話が掛かってきた。

「あ、愛子。ごめんね。サーバー落ちてたね。今直したから…」」

「うん。大丈夫。あのお詫び戦隊で、いま大笑いしていた所。」

「あぁあれね。そっか…あれ、出てたんだね。あれさぁ…なんか馬鹿にしているみたいでどうかな?って思っていたんだけど、愛子がうけたんなら大丈夫かな?」

「うん、あぁいうのもいいんじゃない?」

「そっか、それならあのままでいいね。それより、今日はこれからどうするの?」
香織は学校が休みになり時間を持て余す事になってしまった。

「私?とりあえずは病院にリハビリに行ってから、試験勉強かな?試験前に休んじゃったのは大きいから。」

「そっか…。私は掲示板でも1日見てようかな?なんか、落ちる前の掲示板の内容を見たら、なんかとんでもない話しになっているんだよね。」

「え?そうなの?」
愛子は、まだこの時は多少尾鰭がついた位の話しだと思っていた。

「うん。まずは、事実は知ってる?」

「うん。痴漢で触ったんでしょ?何処を触ったのかは知らないけど…。」

「うん。まぁ合ってる。実際は胸を軽く触った所を偶然にいた痴漢警戒中の警察官に捕まったのね。それであっさり、出来心で認めて、厳重注意で終わり。まぁそんな話しで、それほど大事じゃ無かったのが、本当。」

「なんだ、痴漢と言っても酷い痴漢じゃなかったんだね。」

「そうなんだけど、ここからが、ネットで凄い展開になっていてね。まず、[胸を触った]が[手で胸を触った。]になったのね。まぁ手で触ったのは当たり前だから、いいんだけど…。
ところが、それが[手を付けた。]になったのよ。ここからおかしな流れになるんだけど、[手を付けた]って言ったらあれでしょ?大奥の見すぎかも知れないけどつまりは[あれをしちゃった]になっちゃった訳。それで、後は暴走状態。もうぐちゃぐちゃ。[無理矢理あれした]とか[出来ちゃった]とか[脅して日常的に…]とか[ホテルに行く途中に捕まった]とか、噂が噂をよんで何が事実なのか、わからない状態でアクセスが殺到して、システムダウン。
ダウンしたタイミングが悪かったみたいで、今は噂が事実になって飛び交っているみたい。私もどうなっているのかわからない。まぁ今の現状はこんな感じね。」

「あらら…。悲惨。」

「悲惨と言ったら悲惨だよね。でも年頃の高校生ばかりの中での話しだから、まぁこういう展開も予想出来なくもないよね。」

「確かにねぇ…。それで香織、先生はどうなるの?」

「うん、今の所は学校を自ら辞める事にしたみたい。まお形の上で自分から辞める形にしたのかはわからないけど、昨日の時点でやめた事になっているみたい。」

「そうなんだ。じゃあ、今日、先生達はこれからの事を話しているのかな?」

「多分、そうだと思う。後は噂が凄いからその対応策だろうね。」

「本当に凄い事になっちゃったね。」

「うん。私もまさかここまでなるとはね。」

「うん。すごいね。あ、香織ごめん。電話だ。ちょっと待ってて。」
香織との会話が一段落した時に、家の電話がなった。

「もしもし?」

「おぉ香織かぁ。ちゃんと家にいるな。」
電話は担任からだった。

「先生、いなかったら欠席扱いになるんでしょ?でも先生、私これからリハビリに行くんですけど、いなくても欠席にしないでね。」

「あぁ、それは分かってる。その腕じゃ遊び回るにも、楽しくないだろうしな。」
愛子はリハビリに行っている間に電話が来たらどうしようと不安になっていたが、この言葉を聞き安心した。

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