選ばれし者達(24)
「ねぇ、それより前から疑問なんだけど、香織が課題にしている民になる途中の人って私のあの鍵の謎も分かっているって事?」
愛子は心配になって香織に聞いてみた。
「大丈夫だよ。」
香織はあっさり答えた。
「あのね。課題にしている人は、力をつけた所で草の民になる位が限界だから愛子みたいに広い範囲での波長の読取りが出来ないし、今の段階では、見て波長の読取りも出来ないし、昔の愛子みたいに鍵を握ったにしても愛子みたいに数秒じゃ出来ないし、かなり集中しないと無理だから分からないと思うよ。」
香織は細かく説明した。
「安心した。」
愛子は安堵して答えた。
「後さぁ、あのオーラを玉にして飛ばしていた奴、あれって香織が相手をコントロールする為にやっているんでしょ?何をしようとしているの?」
愛子はふと感じた疑問をぶつけてみた。
「あれね。ちょっと聞き出したい事が有ってね。相手に抵抗されない様に細工をしようと思ったんだ。」
香織は隠して置けないと思い答えた。
「そうなんだ。あれって私でも出来る様になる?」
「うん。出来る様になるよ。と言うか愛子は出来ないと困るかな?まぁすぐに必要にはならないけど、いずれ必要になる事かな。急ぐ事じゃないから気にしないで平気だよ。まぁ覚えたかったら私が教えてあげるからいつでもいいよ。」
「ありがとう。まずはあの課題をクリアしないとね。」
愛子は元気良く言った。
「もう少しだと思うから頑張ってね。」
香織は課題が出来るのは時間の問題だと思った。
「じゃあ明日ね。」
こういうと愛子は電話を切った。
愛子は自然な状態で視覚に頼らずに力を感じる方法について考えてみた。
試しに普通に椅子に座った状態で試してみたが、自分の近くの範囲しか感じる事が出来なかった。
『こんなんじゃ教室全体なんか分かんないなぁ。』
愛子は目を閉じてやると出来る事は分かっていたので集中力の問題だと思い、集中力を付ける事が先だと思いまずはその方法を考えないといけないなぁと思った。
それからしばらくは愛子は時をみては集中力を付ける事を目標に訓練を家や学校など場所を問わずに続けていた。
訓練を続けて1週間後位より、目を開けたままどこを見ると無く、傍目からは辺りを見ている様な状態のなか約半径で20メートル程の範囲内ならオーラの波長を感じる事が出来る様になった。
『これだけ出来る様になれば、香織の課題出来るかな?』
愛子は一人つぶやき学校で授業中に試して見る事にした。
ある日の朝、実際に学校で試してみる事にした。しかしこれといって特徴のあるオーラの波長を出している人はいない様子でがっかりしたのだった。
そこで休み時間、愛子は力がある人が自分のオーラを抑えられない時について考えてみる事にした。そういえば愛子自身もオーラを小さく保つ事に苦労した経験から何かに集中している時には、オーラのコントロールが難しかったのを思い出した。
幸い次の授業時間はミニテストの予定だった。その時が絶好のチャンスだと思いその時に見つけて見ようと心に決めるとミニテストの時間が待ち遠しくなりワクワクしている自分に気付いたのだった。
