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選ばれし者達(6)

光子が家で力の復活に励んでいた頃、愛子は漫画喫茶で親友の香織と待ち合わせをしていた。

愛子と香織が親友だと言う事は学校では誰も知られていない事実で二人だけの秘密だった。

待ち合わせの漫画喫茶は漫画喫茶といっても漫画は大して置いて無く、あるのはHな漫画ばかりで女子高生が来る様な店では無かった。その為愛子には絶好の隠れ家になっていた。

香織が来るまで時間を持て余していた愛子は、自分の悪口が書かれた裏掲示板を見ていた。

家では明るく振る舞っていたが、実は学校ではかなり陰湿ないじめにあっていた。

しばらくして香織が漫画喫茶に来た。

「あいかわらす、ヒドい事書いてるね。ねぇ今日は大丈夫だった?いつもより今日はいじめが凄かったから…」
香織が話し掛けてきた。

「うん。大丈夫。」
答えながら、愛子は何処を見るとなく、マウスをクリックして何気なくネットサーフィンをしていた。

突然香織が「ちょっと待って!」と言った。
画面には
【クマのアニメに注意!ウィルス対策ソフトでは感知せずに感染しファイルが消去される事例が多発】
こんな見出しの記事が表示されていた。
【フラッシュプレーヤーの脆弱性を突くトロイの木馬につき至急バージョンアップをして対策を】
香織がマウスを操作して詳細画面を出した。

「ねぇこれで仕返し出来るかもよ?」
香織が言いながら画面を下にスライドさせた。

【現時点では、日本語版は未対策。英語版のみ対策済みの為、英語版の最新版をインストールするのが望ましい。なお英語版でも日本語版Windowsにインストールしても支障なし。日本語版の最新版が出るまでの繋ぎとして利用可能】

「ねぇ、これって知らない人がみたら感染するって事でしょう?みんなまさか対策をした英語版なんか入れている人なんかいないから、みんな引っ掛かるよね?」
香織が言った。

確かにそうだった。
まさかこの情報を知ってあえて対策をした英語版なんか入れる様な事をしている人はクラスの中にはまずいない。ましてこれはバソコンに詳しく無いと知らない最新の情報だった。

「ありがとう。いいかもしれない。」
愛子は嬉しくなり言った。

香織は早速、通りすがりの人を装って裏掲示板に【可愛いアニメがあるよ。】と注意喚起の記事に書かれたアニメの内容をほぼ丸写しして書き、掲示板に書き込みをした。

数分後【可愛い!!みんな超可愛いいよ?見てごらん!】と掲示板に書き込みがあった。そして次々と同様の書き込みが並んでいった。

香織は愛子の方を向いて満面の微笑みを浮かべピースサインをした。

香織はパソコンを続いて操作し、このウィルス情報を表示させ愛子に言った。
「感染して24時間後にパソコン内のファイルがみんな消えるんだって。明日の夕方にはみんな大騒ぎだよ!」
香織は笑いながら言った。

愛子は久しぶりに心が軽くなった気がした。

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