選ばれし者達(1) 1章 継承者
1章 継承者
「プルルルル プルルルル」
夕食の献立を考えながら冷蔵庫の中を覗いていた時に突然に電話がなった。
「もしもし、光子。元気してる?」
「あぁ、お母さんどうしたの?こっちは相変わらずよ。」
「突然に電話してごめんね。実は、継子(けいこ)の所の光(ひかる)ちゃんの所に、民(たみ)の人が突然に来て…」
「ち、ちょっと待って!民ってまだその時にはかなり早いでしょ!どうして?」
「それもそうなんだけど、実は光ちゃんなんだけど、実は継承者としての力がまだ不足しているみたいで、継承者の候補として、光子の所の愛ちゃんが…」
「そんな…だって、継子姉さんが、継承者の血を受け継ぐ者として、今までそのつもりで、全て伝えてあるんでしょ?急に私の所に来ても愛子は全然訓練していないし、困るわよ。」
「私どうしたら、いいの?」
「事情はわかるわ。でも時が来てしまったみたいなの。知っての通り愛子ちゃんは昔から光ちゃんより、優秀だったのは知っているでしょ?
光が無理なら、愛子しかいないんだから分かってよ。」
「でも私…」
「取りあえず、継子にあづけた基礎の覚醒レベルの継承指南書と訓練道具を急いで送る様に頼んだわ。だからあなたの所で愛子ちゃんを継承者としての候補になる様に訓練させて」
「でも…」
「大丈夫よ。最終的な覚醒試験は民の人がやる事だし、どちらも駄目だったら、私が光か愛子かどちらかを選ぶ事になってるし、いざとなれば私がその先を伝える様にするわ」
「わかったわ」
「それより、愛子ちゃんに力の事は話していないんでしょ?大丈夫?」
「そうねぇ…。あの子おばあちゃん子だったから、母さんが話はした方がいいかもしれないけど、急ぐ事だからまずは簡単に私から話すわ。」
「そうね。それじゃ近々そっちに行く事にするわね。それまでにまずは届く指南書を読んで、あなたも力を使える様にして置きなさいね。あなた、高校の時以来、力は使っていないんだから、今直ぐに使えるかわからないでしょ?」
「そうね。まさかこんな事になるなんて予想もして無かったから…」
「20年ぶりに久々に頑張ってみるわ」
「それじゃまた。」
電話を切ってから、小さな溜め息をついた光子は、手元にあったスプーンを取り、深く深呼吸をしてから、目を閉じスプーンに意識を集中した。
そして、全く変化をしなかったスプーンを見つめ大きな溜め息をつき一人つぶやいた。
「はぁ…私本当に大丈夫かしら…」
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